真夜中の五分前 side-A side-B

真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A

真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A

真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-B

真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-B


3月の終わりから4月にかけて読んだ。
side-Aだけ読み終わった段階だと、まだ「ああ、そうなるのかー」と言った程度*1、つまりドキドキハラハラの山場からの衝撃のラスト!がやって来たわけではなく、かといってつまらないわけでもなく。
物語の描くカーブもわかりやすく、その点では面白かった。
そしてside-Bでどうなるんだろうと思って読み初めてみたら、side-Aの終わりよりも衝撃的な始まりだった。
「え?」って思ったけど、とりあえずついて行って読んでみると、軽く謎解きのようになって引き込まれた。
side-Aでの伏線がからんできたり、side-Bのラストは予想と違った。
ネタバレしたくないのですごく曖昧なことしか書けないのが辛い。

どっかのレビューで「表現(言い回し)がこそばゆい」「2巻にして出す意味ないじゃん」とか書かれてたけど、
この2冊のカーブが意識して「似たように」書かれているような気がしたので、その点2巻に分けて出す意味は十分あったと思う。

読み終わった夜は鬱鬱しいというか、喪失感のようなものに襲われたけれど、朝起きたら爽やかだった。
でも読後感はあまりスッキリではないかも。

side-Aでは時計を五分遅らせているということに関して触れている部分が少ないような印象だったけど、
通して読んでみると大丈夫だった。

ドラッグとレイプと中絶と高校生が純愛みたいに書いてある小説が溢れているので、
愛がどうこう書いてある帯をみてなんとなく心配だったんだけど*2
確かに愛とかについて読んだ後色々考えてしまった。恋人に会いたくなった。

*1:これじゃあ何も伝わらないけど

*2:もちろんしっかりした小説だろうとは思っていたけど