あたらしい書斎/いしたにまさき

あたらしい書斎

あたらしい書斎

書斎とかかっこいいなーほしいなーって思ってたので、読んだ。
以下概要と感想。

書斎ってそんなに堅苦しいものじゃないよ!

「書斎」と聞いて思い浮かべるのは、本がずらっと並んだ文豪が小説でも書いてそうな部屋かもしれない。
そこまではいかなくても、なんかすごく手がかかっててかちっとしてて・・・
そんなイメージを持つ人が多いと思う。
しかし、書斎はそこまでハードルが高いものではない。
思い浮かべる書斎がきっちりしている様子なのは、
書斎の持ち主が長い時間をかけて書斎を完成させたから。
つまり、主と一緒に書斎も成熟して、完成型に至った。
我々がつい想像するのは、その完成型。
だから、「書斎を持ちたい!」と思ったときに、
いきなり完成型にしなくてもよい。
書斎は3回くらい作ってやっとうまくいくもの。
この本は、その最初の2回をスキップする手助けになる(かもしれない)もの。

で、あたらしい書斎とは

今までの書斎=こもって思索にふける場所
あたらしい書斎=こもって思索にふける場所、かつ、他者とコミュニケーションをとる場所
というのがid:electricalpeachの理解。
コミュニケーションをとるというのは、例えばネットで意見をかわしたりといったこと。

細切れに時間を有効活用しろしろ言われる今だからこそ必要な「まとまった時間」

電車でスマホを使ってメールチェック・・・などなど、
スキマ時間をいかにうまく使って「総時間」を確保するかが重要視されることがある。
しかし一方で、一時間なり二時間なり「ひとつづきのまとまった時間」を確保して
いろいろなことを深く考えたりする時間も重要である。
このへんの主張は斉藤孝氏が『15分あれば喫茶店に入りなさい。」で述べていたような、
「垂直思考の時間が必要」という主張に通じるものがあると感じた。
水平思考=ネット見るときの、次々とトピックを見ていく、広く浅く情報を得て思考すること
垂直思考=一つのトピックについて深く思考すること

15分あれば喫茶店に入りなさい。

15分あれば喫茶店に入りなさい。

書斎の作り方紹介

本の中では、いしたにまさき氏が実際にIKEAの協力のもと書斎を作っている。
写真もいくつか入っていて参考になる。
また、小飼弾氏へのインタビューなども入っていて、書斎をつくるモチベーションがあがる一冊になっている。
とはいえ、これだけ見て十分書斎がつくれるかというのは人それぞれだと思うので、
「気合いいれて書斎つくるぞ!」って人はそれぞれの状況に応じて写真集を見るなりインテリアに関する固めの本を読むなりする必要がありそう。
また、「家族がいる人向けの書斎」の形も提案されている。
これは完全に個室を持つのではなく、リビングの一角を書斎スペースとして活用する方法である。
このへんは日本の住宅事情とかを考えるとかなり現実的でいいと思った。



かっこいい書斎を持ちたいなぁ。